職場の出来事
請負で働いています。
初めは、労働時間で請負元(僕の就職先)に請負先(実際の仕事先)からお金が支払われている様子。
でも、今は、完全出来高払いのため、一個作ったら幾らの世界。
だからといって、自分の会社から支払われる給料は、時間給。
そのため、職場では、残業や休日出勤の協力要請がありますが、それをやればやるほど、会社が赤字になる結果になる状態。
元々請負だったけど、法律に従い派遣のような働き方が出来ないから、完全請負化。
そのため、現場に責任者が必要となり、僕が責任者になっています。
でも、僕の会社の従業員は、僕だけだから名目上の責任者。
僕と同じ仕事をしている会社が、もう一つあり、そちらは、沢山の人が働いています。
この職場は、定年退職したおじさんの再就職の場となっていて、僕の他の会社は、そうしたおじさんたちが、今働いている人の紹介で、入ってきています。
個人経営の会社だけど、四大社会保険完備で安心して働ける良い会社です。
社長も、いい人です。
そして、僕の会社は、今まで社会保険未加入だったけど、この6月から保険加入。
今まで保険無かったから、いい条件で働けるところを探していた僕にとっては、複雑な心境。
社長が給料をごまかすと言う噂が、自分の会社内で密かに言われているため、僕も転職を考えていたのです。
実際、僕の部下で7万円給料をごまかされた人が居ました。
今の職場が、完全出来高制になったのは、法律に従い当然なことですが、働けば働くほど労働者が不幸になる仕組み。
それなのに、会社だから当然品質向上運動があるけど、その中で末端の労働者の士気の向上も求められています。
だけど、食べていけない給料形態では、士気も上がらない。
まだ、派遣で働く方が、よっぽど良いです。
僕は、正社員と派遣の両方の経験があります。
そして、社員のときは、パートタイマーの人や期間工の人たちに仕事を指示したり、小集団活動のリーダーをしていたので、今と逆の立場でした。
派遣で働いているときも、一緒に働く若い子達のまとめ役をしたこともあります。
僕が以前していたパソコンのデモンストレーターの仕事なら、パソコン一台売って幾らと言われても、仕方ない。
でも、工場の仕事で、一個幾ら。
当たり前なんだけど、自社で作っている部品精度のこともあり、綺麗に動かないと自分で部品を修正しなければいけない。
自分が作った部品なら自分で手直しすることも当たり前なんだけど、他の部署で作った部品を、修正しなければならない。
それに、時間が掛かってしまうから、完成までに時間が掛かる。
今の仕事に似た仕事をこれまで40年してきたおじさんが、よく言います。
部品が悪かったら、その納入先に返品すると。
僕も、そう思います。
部品が悪いのに、僕の組み立てが悪いように言われるときもあります。
簡単な仕事だから、条件の良い簡単な機種なら、僕だって一日に8時間で20個作れます。
平均で、おじさんたちも、8時間で10個くらい作っています。
でも、手間の掛かる機種は、1日に2個とか4個とか。
部品を削って作るから。
でも、全数削って組み立てるから、その部品を作る工程で改善して欲しい。
請負制にして、完全出来高払いだから、一日に定時で15個作らないといけない。
でも、おじさんたちでさえ、15個作れる日は、少ない。
大体12から13個くらい。
小さなものなら、パートの女性が一日に8時間で15本くらい作っている。
僕自身のスキルアップを心がけ、工程改善、作業改善をすることは、当然の話。
品質でも、社内の抜き打ち調査で、派遣社員だから分からないので社員に聞いてくださいといった、とんでもない心違いをしている人が居ることが分かり、がっかりしました。
正社員でなくても、その工場で働く以上、品質目標を意識するのは、当たり前。
それなのいに。
僕は、仕事中、話しかけられると手が止まってしまうから、なるべく自分から声をかけないように仕事をしています。
でも、ライン作業でないため、おじさん達は、仕事のきりがついたり、時間に余裕があると、作業台を離れ、おしゃべりに花が咲いています。
以前、僕は、自分のサイトで公開しているエッセーの中で、「雑談は、職場の潤滑油」という内容のエッセーを書いたこともあり、僕自身、職場での雑談の必要性、良い効果を知っています。
でも、職場の係長は、僕が周囲の人と話をしていないか監視しています。
社員や他の人は、しゃべりたい放題なのに。
黙々と仕事をしている僕は、生産数が少ないという理由から、監視されています。
職場で一番古い僕は、若い人から仕事のことで聞かれます。
それで、仕事を教えているのにもかかわらず、話をしていると注意されます。
仕事は、事前発注ではなく、毎日届く部品を当日出勤してる人で奪い合うか、社員の人が配ります。
この点に問題があります。
先月は、僕のところに簡単な機種を配らずに、手間のかかる機種ばかり配ります。
当然、生産数は落ちるので、自分の会社に入る金額も減り、僕の給料を支払うのが精一杯。
会社の利益が、無い。
先々月までは、何とかなったけど、先月は、赤字になってしまったので、社長から電話があった。
僕が、仕事を獲得できるように、社員に交渉しなかった落ち度があるため、自分で責任と取るしかなく、沢山作れるように努力しています。
社長の抗議があってから、職場で親切にしてくれる人が、簡単な機種を中心に配ってくれるようになり、僕も毎日最低10個作れるように回復できました。
一ヶ月で210個を目標にしていたけど、先日社長から実際の金額を聞いたので、やっぱり300個を目標にした方が、良いみたい。
会社のためには、残業しないで目標を達成することが大切です。
でも、自分の生活を考えると残業がなくなると生きていけなくなる。
母の健康保険も、僕が支払っています。
母と二人の生活を、守らないといけない。
だから、残業が減ったり、四大保険加入で給料から5万円くらい天引きされると、もう給料がない。
これで、家賃を支払って、光熱費をしはらうと、食費しか残らずというか、食費を残すのも大変。
先日テレビのニュースで、年金問題のレポートで、低額年金で暮らすお年寄りの様子を見て、ショックを受けました。
一ヶ月の年金額が、10万以下の人たちの生活。
僕も、考えさせられました。
毎月4回休日出勤して、毎日2時間残業しても生活できない給料。
今の職場は、定年退職したおじさん達ばかり働く職場。
だから、年金を貰っている人もいて、年金の関係で出勤日数を制限している人も居ます。
だから、お金に余裕がある人たちが働く職場。
以前、居た僕と同じ会社のおじさんが、「ここは、人生の墓場」、「お金に余裕のある人が働くところだから、早く転職しなさい」と言っていたのを思い出します。
確かに、僕と同じ30代の請負従業員は、居ません。
みんな、おじさんか、極端に若いかのどちらか。
結婚している人も、いません。
今の給料形態では、結婚生活を維持できません。
正社員と非正社員との格差を、本当に感じる職場です。
しかも、今の職場は、二つの会社で請け負っているため、一人しか居ない僕を辞めさせようとしている雰囲気を感じます。
というか、先月のように仕事を制限したり、不当な扱いを受けたると、辞めさせようとしていると憶測されても仕方ないと思います。
このような状況だから、先月で退職していた方が良かったと、今後悔しています。
もうひとつの会社の社長も、一緒に働いています。
僕に、とても良くしてくれます。
そして、この会社の人たちも、僕に仕事を分けてくれたり、親切にしてくれます。
新しく職場の班長になった人も、とても親切にしてくれます。
だから、働きやすいのは、確かです。
でも、事務所の人たちは、何を考えているのか。
これで、生活できる給料なら、目標達成に日々精進するように士気も向上するのに。
今の職場は、若くて独身の人が向いています。
人生の勉強、人間性の向上のために仕事をすること、職場で働くことは、とても大切なことです。
でも、霞を食べて生きているわけではないので、生活できる給料をもらえないと継続は、難しい。
だから、2箇所で働いたり、自宅で内職したりする人がいる。
先日のテレビ東京系で放送されているWBSのレポートで、パートタイマー派遣などで働く人が増えたので、統計上の賃金は下がっているものの、家計に占める収入は増加しているから、消費が増えていると言っていました。
でも、こうした生活に困っているわけではなく、社会に復帰して役に立ちたいという志で働いている人なら良いのですが、一人暮らしだったり様々な事情で生活のためにパートタイマーで働いている人も居ます。
年金の問題でもそうだけど、テレビで紹介されるケースばかりではないのです。
もっと、現場で、個別のケースを見て欲しいです。
出来高払いになると教えてもらってから、ずっと転職を考えていたけど、今まで請負で働いた経験がないから、ちょっと経験してみようと思った。
でも、これは、想像を超えています。
社長が良い人で、仕事が遅くても雇ってくれる会社もあります。
でも、請負で働く場合は、本当に注意しないといけません。
会社から貰う給料は十分なものであっても、僕のケースのように、請負先からの単価が厳しいケースもあります。
自分の能力に見合う仕事をした方が、良いです。
本当は、残業しなくても生活できる給与体系の会社が増えると良いのですが。
ワンコール派遣の関連で、ネットカフェ難民が問題になっていますが、請負で働いている人たちの待遇も改善される世の中になって欲しいと思います。
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