あるカップルの会話




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シーン1 突然、彼女の自宅訪問 2002.02.06 熊崎 吉記
ピンポーン
「はーい」
「どちらさまですか?」
「僕・・・」
「どうしたのこんな時間に?」
「うん、ちょっとね」
「何か急ぎの用事?」
「用事が無きゃ、きちゃダメなの?」
「そうじゃないけど、珍しかったからさぁ・・・」
「ちょっと嫌なことがあってね。まっすぐ家に帰りたくなかったから」
「ふーん・・・」
「何か飲む?」
「うん。コーヒー・・・」
「よっぽど何かあったのね。」
「まぁね・・・」
「ふーん・・・」
「あんまり思いつめない方が良いと思うよ」
「そうだね」
「今、ドラマ見てたの?」
「そう。 この人カッコいいでしょ?」
「どれどれ?」
「ふーん、そうかなぁ・・・」
「なによ。 もう・・・」
「ゴメンゴメン」
「もう、こんな時間・・・」
「そりゃそうよ。 来るの遅かったもん」
「じゃぁ、泊まっていこうかな・・・」
「何それ?」
「えっ・・・ 泊まっちゃまずい?」
「だってさぁ・・・ 急に言うからビックしちゃって」
「確かに。 お泊りセット持ってないし。」
「そんなの持ってる方が、怪しいの。 まったく・・・」
「明日は、仕事なの?」
「そうだよ」
「大丈夫?」
「何が?」
「ここから出勤しても・・・」
「あぁ・・・だって、ここからの方が会社近いし」
「ほんとに泊まるの?」
「うーん・・・どうしようかな・・・やっぱりやめとく」
「そう・・・」
「私は、どっちでも良いけどさぁ」
「ごめん、やっぱり泊まると悪いから」
「今度どっか、遊びに行こうか?」
「へー・・・珍しい」
「何で?」
「だって、あんまり誘ったことなから」
「今まで忙しかったらね。」
「何で忙しかったの?」
「何って? もちろん仕事だよ」
「何で、そんなこと聞くの?」
「イヤ・・・他に誰か居るのかなぁと思って」
「居るわけ無いじゃん」
「なら良いけど・・・」
「で、いつ遊びに行く?」
「この日か、この日は?」
「じゃぁ、この日にしよう」
「じゃ、帰るね」
「うん。気をつけてね」
「うん。 また・・・」




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